友達「なぁ、カリブって何部だっけ？」
僕「…カリ部。」

高校1年のころ、実際に言った返答だ。
咄嗟に考えたにしちゃあ、なかなかのギャグだと思った。
しかし、普段無口な僕は、それをギャグだと気付いてもらえず、
ウケてもらえなかった。
 
地理の時間にカリブ海の話題が出たらいじられると思っていた。
しかし、幸か不幸か、僕の高校ではカリブ海は出て来なかった。
代わりに…イヌイットの話が出た。
配られたプリントには、イヌイットの主食として、
トナカイの仲間の動物・カリブーが紹介されていた。
横たわったカリブーの写真の下には、「カリブーの死骸」と書かれていた。
この時点で僕はダメージを受けていたが、みんなが追い打ちをかけた。
普段友達付き合いが薄い僕だ。クラス全体が「ひそひそ」に包まれた。
大笑いしてくれた方がずっと良いわい。
 
高校1年の終わりごろ、僕は突然金髪になった。
別にグレた訳でも、悩みがある訳でもない。
だが、普段大人しいキャラの僕が金髪になったインパクトは大きかったらしい。
やはり、「ひそひそ」の登場だ。
「どうかしたの？」と聞いてくるクラスメートもいた。
理由はあったが、説明が難しいので、
「いや、地毛に戻したんだよ。」とくだらない答えを返すようにした。
だが、普段口数の少ない僕のことだ。
小学校から一緒の人から、
「そうだったんだ。名前もカリブだもんね。」と真顔で言われた。
 
僕の高校生活は、大体こんな感じだった。
懐かしいなぁ。
でも、大学生になった今も、大して変っていないか。
 
ちなみに、僕の高校生活について興味をもってくれるような物好きな方がいたら、
ぜひコチラも読んでいただきたい。
僕が母校に送った愛のメッセージだ。
http://info.bshs.gakushuin.ac.jp/annai/OB/
 

鈴木香里武

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